現代用語


アウトソーシング( outsourcing )

企業が自社の業務や機能の一部または全部を、専門業者あるいは子会社などの外部に委託すること。特定の部門を人員を含めて子会社化したり、事業売却(業務委託は継続)することを指す場合もある。従来、情報システムにかかわる開発、運用、保守といった業務を外部業者や系列子会社に委託することをいう用語として使われることが多かったが、近年では経理や総務、人事といった間接業務の外注化のほか、製品設計や開発、生産、物流業務などの外部委託を含め、全般的にアウトソーシングと呼ぶようになっている。

アメリカにとってのインド(ニューデリー),日本にとっては中国の大連などが海外アウトソーシング(offshore outsourcing)先。言語の問題など有り。

cf.アウトタスキング、ホームソーシング



コア・コンピタンス(core competence)

顧客に対して価値提供する企業内部の一連のスキルや技術の中で、他社がまねできない、その企業ならではの力。競合他社に対しては、経営戦略上の根源的競争力につながるものであり、他社との提携などの際に相手に与える影響力や業界イニシアティブの強弱のキーともなる。

一般に、コア・コンピタンス経営資源を集中し、不得意分野について外部資源を活用(アウトソーシング)する経営戦略を「コア・コンピタンス戦略」というが、ハメルとプラハラードは前掲書において、「コア・ビジネスに固執していると、自社のビジネスチャンスの範囲を狭め、新しい競争の場を作る可能性を自ら閉じてしまうことになる」として、非戦略的な“選択と集中”や利益至上主義に基づく“リストラクチャリング”に否定的で、「コア・コンピタンスを基盤に多角化を進めるとリスクは小さくなるし、投資も減り、優れた実践例を事業部間で動かす機会も増える」と述べている

(参考文献)

コア・コンピタンス経営――大競争時代を勝ち抜く戦略」ゲリー・ハメル、C・K・プラハラード著/一条和生訳/日本経済新聞社/1995年(「Competing for the Future」の邦訳)